【基礎編1】 三次元測定を行う際の基準とは?

三次元測定を行う上で基準が最も大事な要素となります。
測定を行うだけであれば、操作方法だけ覚えてしまえばそれほど難しくないですが、基準の取り方を理解していないと、その後の測定結果が正確ではなくなってしまう場合があります。

特に三次元測定機での測定は、マイクロメーターなどの汎用の測定具と違い、基準の取り方、測定方法によって測定結果が変わってしまうことがあるので注意が必要です。

そこで、今回は三次元測定を行う上での基準の考え方について、解説していこうと思います。

基準とは?

簡単に言うと、測定を行う前の準備段階として、何もない空間に3次元の座標系を作ることです。
測定機目線で考えた場合、基準がない状態=測定機は何も見えない状態です。

何も見えない状態では、三次元測定機で測定を行おうと思っても測定ができません。

そこで、測定機に測定対象物の位置を教えてあげる必要があります。

X,Y,Zの座標系とは?

測定を行う上での基準です。
三次元測定の基準とする場合、X,Y,Zを使用します。

X,Y,Zの関係で3つ重要な点があります。
1、X,Y,Zの位置関係は変わらない
2、各軸は必ず直角になる
3、各軸には+方向がある

測定対象物にX,Y,Zの座標系を決めて測定を行うことが一般的です。
そして、X,Y,Zの交わる点を原点として測定を行います。(違う場合もありますが、まずはそのように覚えるとわかりやすいです)

座標系を作ると?

座標系を作ると以下のことが行えます。
・自動で測定したい位置で測定が行える
・測定した結果をX,Y,Zを使って評価できる



2022年07月21日

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