【基礎編4】 三次元測定での円の測定について
三次元測定を行う際に、恐らく最も測定する頻度が高いのが円の測定になると思います。
そこで、今回は三次元測定を行う際の円の測定について解説していこうと思います。
円の測定を行うことでわかること
円の測定を行うことで、中心位置、直径、真円度、ピッチ、同芯度などの幾何公差の評価をすることができます。
製品を使用する際に穴は非常に重要な要素となり、公差が振られていることが多いです。
円の測定について
円を測定する場合、最低3点の点を測定する必要があります。
3点の点を測定した場合、必ず3点を通る円ができます。(真円度0の円)
円測定時のポイント
ソフト上で円の要素を作る際、測定した点を平均して必ず真円で作られます。
真円というのは、円のばらつきが0の円ということです。
ただし、実際の製品は少なからずばらつきがあり、真円ではありません。
ここで大事になることが、3点で円を作ると必ず3点を通る円(ばらつきが0の円)になってしまうということです。
もし、3点の内、1点がうまく測定ができていない場合は、その点も含めて平均した円ができてしまいます。
そこで、弊社では必ず円を作る際の最低点数(3点)+1点以上は測定するようにしています。
4点測定をして円を作る場合、円は必ず真円のため、全ての点を通る円は作れません。
4点以上の点を測定した円は、測定した点の平均で円を作成し、その円に対して最大、最小の誤差(真円度)を出すことが可能です。
測定後に真円度を確認することで、測定した円の状況を把握することが可能となります。
ワンポイントアドバイス
真円度の結果が悪い場合、以下の可能性があります。
・測定した点がうまく測定できていない
・楕円になっている
もし、真円度が悪い場合は、測定時にゴミなどがあり、測定誤差が出ている可能性もあります。
また、加工機の精度が出ていない可能性もあります。
真円度を常に意識することで、より正確な測定を行うことが可能です。
2022年07月23日