【基礎編10】三次元測定のXY平面、YZ平面、ZX平面とは?
今回は三次元測定を行う際のXY平面、YZ平面、ZX平面について解説していこうと思います。
平面の定義を理解していないと、測定した要素を使って評価する際に違った評価結果になってしまう可能性があります。
XY平面、YZ平面、ZX平面とは?
簡単に言うとX,Y,Zの座標系を作った際にどこから見た場合かということです。
まずはXY平面について解説していきます。
下図のような座標系を作った場合、青矢印の方向(Z軸に対してまっすぐ)から見た状況のことをXY平面と言います。
もし、X軸にまっすぐ(ブロックの右側)から見た場合はXが無視されるので、YZ平面と呼びます。
幾何公差の評価時の平面定義
下図のような真ん中に穴が加工された製品があり、中の円筒の線と外の円筒の線の角度や距離を評価する場合、どの平面から見るかで数値が変わってきます。
例えば、角度を求める場合は、Zを無視したXY面で見た場合とXを無視したYZ面で見た場合の両方で結果を出してあげる必要があります。
まとめ
同軸度などの評価の際は、同軸度の結果のみ出てしまい、製品の軸同士がどのように傾いているかがわかりません。
そのため、同軸度の結果が公差漏れしている場合は、弊社では同軸度の評価だけではなく、XY面、YZ面毎に角度を評価した結果を現場に伝え、製品の状態を把握した上で修正を行う場合もあります。
投影との違いは?
投影と状況は似ていますが、実際は多少異なります。
投影:実際に指定した位置に要素を移動した状態
平面:実際には移動していないが、評価する際だけ2次元にした状態
となります。
2022年08月01日