【基礎編9】 三次元測定の座標系作成時のポイント

座標系作成の流れを説明してきましたが、今回は座標系を作る際のいくつかのポイントを解説します。

Y軸はどうやって決まる?

Z軸とX軸は設定しましたが、Y軸は設定していないのでは?と思う人がいるかもしれません。
Z軸とX軸を決めたなら、Y軸は決めてはいけません。
その理由を説明します。

【基礎編】 三次元測定を行う際の基準とは?
で解説しましたが、X,Y,Z軸の関係性が大事になります。
各軸は必ず直角になるということです。


つまり、左図のようにX軸を決めたら、Y軸は必ずX軸に対して垂直になります。
そのため、設定できるのは、2軸のみとなります。(今回の場合はZ軸、X軸)
もし、Z軸とY軸を設定した場合は、右図のようにY軸に対してX軸は垂直になります。

座標系作成の要素

座標系の作り方として、面、線、点の3つの要素を使用して説明しましたが、別の要素でも作成することができます。
一部、自分で要素を作る必要がありますが、代表的な要素として、
【面・円・円】【面・線・円】【円筒・線・点】などがあります。

・【面・円・円】
Z軸:面
X軸:円要素(中心点)と円要素(中心点)を繋いだ線
原点:円要素

・【面・線・円】
Z軸:面
X軸:手前の面を線測定
原点:円要素

・【円筒・線・点】
Y軸:円筒要素(線要素)
X軸:円筒の中心と円を繋いだ線
原点:円筒の中心線と円を繋いだ線との交点
※円筒の線をZX面で面補正するといい

その他にも様々な座標系の作り方があります。
加工時の基準や図面基準などを見て、どこで基準を作成するかを判断しないといけません。

2022年07月23日

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