CADデータとの比較測定【レーザートラッカー・測定事例】
CADデータとの比較測定とは?
通常の3次元測定とは違い、CADデータと実物をソフト上で合わせることによって、CADとの誤差を測定する方法になります。
大型の金型や組付品などで活躍する測定の方法です。
比較測定フロー
比較測定に使用するCADデータを用意します。
CADデータの原点を確認します。
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CADデータの原点と測定物の原点を合わせるために、CADデータと同じ座標になるように測定を行います。
その後CADデータを読み込むと作成した座標上にCADデータがきます。
(*CADとの合わせ方は他にもたくさんあり、用途に応じて様々な方法で測定します。)
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CADデータと測定物をソフト上で合わせた測定
①~③を測定したとします。
3D測定のような測定は原点からの座標が出てきます。
それとは別に比較測定だとCADを正として、そこからいくつ違うかという測定になります。
リアルタイムに変わる数値なので、測定をしながら誤差を判別できます。
加工後、金型のミガキの後に形状を見る時などは、比較測定を使用すると測定結果の判別が断然早く、測定時間の短縮、製品保証に繋がります。
測定物とCADデータの原点を合わせた後に、X,Y,Z,DでCADデータとの誤差を表示します(DはCADデータの測定箇所に対応する面の面直の距離)。
3次元座標で結果が出るのではなく、CADデータとの誤差が出るため測定結果がわかりやすいのが特徴です。
大型の金型などでは、平面はマシニング上で測定できても、形状部分はなかなか測定できません。
そのような場合に、レーザートラッカーのCADデータとの比較測定を行えば、加工物を降ろすことなく機上測定ができ、平面のみならず形状まで3次元測定が可能になります。
それによって加工時間、測定時間の短縮、品質保証に繋がります。
2014年12月26日